今から10年以上前に日本企業に大きな改革をもたらしたのが、ERPパッケージです。会計、販売、生産管理、人事、業務と5つの業務に分かれていたシステムを統合して情報共有や業務プロセスの効率化を図る、画期的なツールとなりました。
このERPを用いて情報システム開発におけるマネジメント業務を担当する仕事を、ERPエンジニアと呼びます。
近年ERPもさまざまな進化を遂げているため、ERPエンジニアの存在はIT企業において欠かすことができません。ここでは、企業から必要とされるERPエンジニアになるために求められるスキルについて解説していきます。
前提として、ERPシステムを導入する企業の目的は、単なる導入ではなく、効率的に経営や業務を行うことです。
効率的に業務を運営していくためには、企業内において便利なシステムだけではなく、顧客のニーズに合わせたシステム開発が必要になります。そのため、単純にERPに関する知識が豊富で技術力があるというだけでは、ERPエンジニアとしては物足りないでしょう。
ERPエンジニアにとって大切な要素は、顧客の業務を生かしたシステムを作り出す力です。例えば、業界において専門用語が異なる場合は、その業界ごとの事情をしっかりと勉強していれば、特有のシステムを開発することができます。
企業によってはコンサルティングを業務内容としている企業もあるので、課題解決までのプロセス設計やプレゼンテーション力といったスキルも大事です。
以上から、ERPエンジニアは単なる技術力だけではなく、顧客の事情を把握する力とコンサルティング力も持ち合わせておく必要があります。